記憶 ―惑星の黙示録―


まるで…
絵に描いたような、

いや、
絵でも描くには表現し切れないような、初めての感動。

どことなく昔幼い頃に行った『夢と魔法の遊園地』の夜景と雰囲気は似ている。

今そこへ行ったところで、
全て現実的に見えてしまって…

同じ感動は味わえないだろうけれど。


でも、
あの時と同じ感動。
夢心地で、見ているだけで心が和んだ。


何が光っているのかしら。
電灯なんて見当たらない。

あれ…?


「リュウ、家とか建物も、道も広場も噴水も、何もかも同じ色の…石…?で、出来ているの?石が光っているの?」

「うん。あの石はプエル鉱山で採れる石なんだ。ほら、あの石って何色にでも代わる代わる光るでしょ?」

やっぱり、と街を見つめる私の横でリュウは言葉を続ける。


「何かと便利で、電灯なんてこの街には一つもないんだ。」


リュウの言う通り、
石を積み重ねて出来ている家や道は、クリスマスツリーのように点滅を繰り返していた。

それほど強い光ではない。
優しいほんわかした明かり。


「なんで光るかっていうと、鉱山には魔法がかけられているんじゃないかって噂もあったし…、」

噂…?

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