私と彼の関係〜本気の浮気〜


思わず敬語が取れた佐々木さんは少し拗ねたような顔をしていて



「もしかして不機嫌?」



私が口を開こうとすると耳を寄せてくれたので、今回は聞き取れたみたい。



「なんかがっかりして・・・不機嫌ってよりちょっと呆れてる」



そして拗ねたような顔から今度は困ったような表情に変える。



「片瀬さんってホント天然なんですね」



溜め息とともにそんな言葉が返ってきた。



「イェ〜イ」



伊藤君の声がほぼ同時に室内で響き渡る。


どうやら歌い切ったようだ。



同時に・・・



「ちょっ由紀ちゃん、大丈夫!」



桜ちゃんの声が部屋いっぱいに響いた。






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