私と彼の関係〜本気の浮気〜
私は高橋さんを笑顔で脅し、彼はまいったなぁと頭を掻きつつ、それでも私に話したかったのだろう。
彼は降参と手を上げて「佐々木には内緒な」と口止めしてから話し始めた。
「アイツの結婚の理由ってストーカー被害にあわないようにってやつでさ。
で前の会社辞めたのもやっぱストーカーが原因で。
で、この会社に就職が決まった時、奥さんがアイツに言ったらしいんだ」
「・・・何て?」
「『こんな怖い思いをしたのは初めて』って」
「・・・初・・・めて?」
「直接問い詰めたわけじゃないらしいけど」
少し言いづらそうにしていたけど、気合いを入れたように一気に言葉を吐き出した。