私と彼の関係〜本気の浮気〜


問いかけてきた奈央も同じものを持っていて乾杯とグラスを近づけあった。



「そろそろ話してもらおうかな」



一口飲んだ奈央はカウンターから煙草を取り出し、火を付ける。



「何だかお見通しって感じだね」


「当たり前でしょ。ちゃんとスパイを雇ってるんだから」


「スパイって藤井さん?」


「あんまり役に立たないけど、ここ一番の観察力は尊敬してる」



そう言うと奈央は口を結んで頷いた。




彼の名前を伏せたうえで、涼とのことをポツリポツリと話す。


最初の会話、告白、体の関係、彼の過去。


そして修ちゃんの事。



「どうしていいのか分からなくなって」



話してる間にXYZを飲み干していて私の手元には空のグラスが置いたままになってあった。






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