私と彼の関係〜本気の浮気〜
現実はとても辛く、決して一緒にいることができないと分かっていても
「さよなら・・・涼一」
カシャンと自分の気持ちに鍵を掛けようとしたその時
すごい勢いで体が後ろへと傾いた。
「キャッ」
地面にぶつかると目を瞑った瞬間、息がとまるくらい強くきつく抱きしめられていて
「真央!」
それは彼・・・涼一の腕の中だった。
「涼?」
何が起こったのか分からないほど彼は折れそうなぐらい強く掻き抱いて
「真央・・・真央」
ただ、私の名前を呟いていた。
このまま死んだら幸せだな・・・
久々に抱きしめられた腕の中でそんな事を考えていた。