私と彼の関係〜本気の浮気〜


ビールが運ばれ、涼が適当につまみを頼むけど


会うつもりのなかった私は居心地が悪くて。



「誕生日おめでとう」



ジョッキを私に差し出す涼に驚いていると



「28歳のお誕生日おめでとう、真央」



そう言って優しく微笑んだ。



誕生日、知ってたんだ・・・


「ありがとう」



嬉しくてビールを持ってカチンとジョッキを合わせる。



「絶対に今日は真央と会いたいって思ってたんだ」



涼は静かに言った。



「誕生日、知ってたんだ」


「もちろん。ファン歴長いし」



おどけた顔をする涼は穏やかで、私の心を癒していく。



「奥さんの具合はどうなの?」


「相変わらずかな。体っていうより精神的な部分から来てたみたいだから」






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