私と彼の関係〜本気の浮気〜



「先輩は幸せですか?」



そう尋ねていた。



「幸せよ。大変なことも多いけど」


「すいません、変なこと聞いて」



暖房が効いていない会議室はまだ少し寒くて、先輩からもらった缶コーヒーで暖を取る。



「真央ちゃんは?」


「え?」


「真央ちゃんは今、幸せ?」



先輩は首を傾げながら聞いてきて、私は・・・即答できなかった。



「・・・幸せだと思います」



心の中には彼がいて、でも結婚するのは修ちゃんで。


彼とは二度と愛を語ることはないし、きっと会うこともないだろう。



でも、彼・・・涼を守ることができるなら・・・幸せだ。



「そう。それならいいんだけど」



先輩は缶コーヒーを開けて一口飲んだ。






< 256 / 297 >

この作品をシェア

pagetop