私と彼の関係〜本気の浮気〜
電話の向こうで会話している小さい声が漏れ聞こえる。
『そろそろ戻らないとダメみたい。じゃあ申し訳ないんだけど当日式場で』
「うん。あっ、あのね」
『ごめん真央。ホントに時間がないんだ』
「あっごめん。じゃあ帰ってきたら連絡頂戴ね」
『分かった。じゃあね、バイバイ真央』
「バイバイ修ちゃん」
プツッと切れた携帯からはツーツーと音が聞こえた。
修ちゃんとの会話を思い出し、体が震える。
もしかして修ちゃんは・・・彼のこと気付いてる?
知ってて、それでも知らないふりして私を受け入れてくれてる?
部屋の窓からは雨が降り出しそうな黒い雲が広がっていた。