私と彼の関係〜本気の浮気〜
教会のドアの前に父と並ぶ。
父の左腕に右手をかけると
「おめでとう真央。幸せそうな真央を見れて父さんは嬉しいよ」
「うん」
「これからもいろいろ大変なことがあると思うけど、彼となら手を取り合って一緒に歩いていけるんだよね」
「・・・うん」
「じゃあ父さんは安心して真央を預けることができるよ」
優しい父の顔にありがとうと言おうとしたその時
入場曲とともにゆっくりと目の前の扉が開いた。
ベール越しに見る教会の列席者に目を瞠る。
母、奈央、友達、そして会社の全社員が立ちあがって手を叩いてくれている。