私と彼の関係〜本気の浮気〜



「ソフトドリンクは烏龍茶しか頼んでるの見たことなかったから」



勝手に注文しちゃいましたと彼は言って、ビールのジョッキを烏龍茶のジョッキに軽く触れさせていた。


烏龍茶に口をつけた時



「片瀬さんは春の歓迎会の時…」



佐々木さんは言葉を区切ると、私の目を見ながら口ごもっていて



「何か珍しいですね。口ごもっている佐々木さんって。歓迎会がどうしたんですか?」



私の問い掛けに、ゴクリと喉の鳴る音が聞こえたけどそのままスルーして。



「最後のほう、俺片瀬さんの後ろに座ってたんです」


「えっ?気が付かなかった」


「そりゃ、コッソリ移動したんで」






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