サナギとセカイ
で、すぐ病院に運ばれて検査。

そのまま入院。

楽しみにしてた学祭は、私抜きで大成功。


この理不尽は、何なんだっつーの。

って、ベッドで暴れたよ。

そりゃ、そうだろ?

暴れる位元気なんだから、学祭出させろっつーのって話じゃん?



ま、でも今から考えりゃ学祭お預けなんてのは、可愛いモンだったんだよ。


私を地面に叩きつけたのは、検査後の医者の一言だった。


偉そうに私と見舞いに来た妹を診察室まで呼び出して、医者はたっぷり沈黙したあとこう言いやがったんだよ。


「あと五年も持たないでしょう」


ってな。

最初は何のコトか分かンなくて、目が点だった。

けどま、くやしーけど、私馬鹿じゃねーんだわ。


妹と医者の顔見たら、あぁ、そうなのか…ってな。

ストン、て感じで理解しちまったのよ。





喜べ、お客サン。

私は、近いうちに死ぬんだってさ。


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