あなたとの恋をもう一度
突然、雨が降って来て、オレたちは急いで雨宿り出来る所へ移動した。

「彩乃、寒くないか?」

「大丈夫。ありがとう」

ふわりと彩乃のが笑ってくれた。

その笑顔に癒される。

「風音さん、大丈夫かな?」

円藤がぼそりと呟いた。

その名前に息が詰まった。

「風音さん?」

「さっき迷子をあやしてた子。オレらと同じ学校の子なんだ」

円藤はオレが風音にしたことなどは話さず、風音のことを彩乃に伝えた。

「そうなの。雨に濡れてないと良いけど」

「そうだな」

オレの頭の中では、オレの横を通った時の目が映っていて何度も同じシーンが繰り返していた。

オレに構うなと怒鳴って、願いは叶っているのに、

無視されたら、気になって仕方がないなんて人間なんて勝手なものだ。
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