あなたとの恋をもう一度
｢は？｣

｢風音さん、前世がどうとか言って変わってるけど。あの子、笑うと可愛いし、優しい…お前が風音さんをいらないならオレがもらう｣

小野の告白を聞いた途端、オレの腹の置くで何かが疼いた。

怒りとも憤りとも違う、

多分、焦るというが当て嵌まると思った。

何故、焦るのかなんて分からなかった。

｢オレが行く｣

口が勝手に声に出していた。

｢お前何したいのか分かんねぇよ｣

小野に言われた。オレだって自分が何をしたいかなんて分からない。

好きな女を置いて、嫌いな女の所に走るなんてどうかしてる。

ただここで行かないと後悔すると思ったんだ。

雨の中、走って風音がいる神社に向かった。

雨で人が疎らになっていたおかげで思った以上に早く神社についた。

風音は神社の社の方にいたけど、そこには雨宿りできるような屋根はなくて、風音は濡れていた。

ただ、一緒にいるこどもは、透明のゴミ袋に穴を開けて簡易のカッパを着て、頭にはハンカチが雨避けでのせられていた。
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