*蜂蜜色*
「じゃあ.少し休憩しようか」

*+。・゚・゚*☆*゚・゚・。+*

ぷはぁ-;
腰痛い
唇ビリビリする

も-
へとへと...;

ふと目を時計にやると針は17時を指していた.

休憩は10分
部活は19時まで

.....

はぁ-
まだ2時間もあるよぅ-
しかも.休憩後はトロンボーン全員でパート練習だから
先輩と二人きりの練習も今日は終わり...
私は購買の自販機で買ったお茶を手に大きく溜め息をついた

私の溜め息を掻き消すかのように華やかな声が弾けた

「桜-!!!」

「りっちゃん!」

彼女はトランペットパートの香山律.
中学時も吹奏楽部で楽器経験者組.
りっちゃんの演奏は正直下手な先輩よりよっぽど上手い.

「なぁに溜め息なんかついてんの-.しかも猫背止めなさい!」

ポンと私の背を叩く

「だってぇ-...一年で音階吹けないの私だけだもん」

そう
事は重大で
基本中の基本の音階も吹けないのだ

「...あんたさぁ-.椎名先輩に見とれて集中出来てないんじゃないの?」

りっちゃんの目がギロリと私を睨む

りっちゃんは楽器に関してはシビア
それはそれは自分にも厳しくて
楽器吹いてるりっちゃんの集中力は半端なくて
その姿はとても凛々しい
だからこそ彼女の演奏は美しいのだ

でも
「ちっ違うよ;私も自分でどうしていいやら...先輩との個人練習は嬉しいけど.私そこまで馬鹿じゃないよ!」

そりゃ最初は下心あったけど今は流石に自分でもヤバいと感じて必死なのだ.

「まぁ...桜は初心者組だし.焦るなとは云えないけど低音でロングトーンしたり.朝練で経験者との差を少しでも縮めたり...」

「ふむふむ...」
お茶をひとくち口に含む

「-...てか.あんた凄いよ?口!真っ赤!!!マッピ押し付け過ぎだよ-.」笑

えっ!!!!
「本当に?嘘っ!!!」
恥ずかしい!!!
好きな人と二人きりでタラコ唇って...
かぁぁぁぁっと顔が熱くなるのがわかる

「まぁ.癖になる前に気をつけな?音潰れるし...後.憧れの王子様の前でその顔は残念だよ☆」笑

だよねぇ-...あはは


「休憩終わり-.トロンボーン集まって!」
椎名先輩の声

「さ.さっさと行きなよタラコさん☆」

「りっちゃんの意地悪!!!」

私は唇を手で隠しながら先輩達の元へ駆け寄った
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop