ヒビのイキガイ
「え、あ~、もーにんw」

女が、ぎこちなく返事をしてきた。

『じゃあ、挨拶も終わったとこだし、んじゃ。』

一旦、この場を離れ
30分くらいしてから求人紙を取る作戦にした。

「あっ。ちょっと待って!」

なんだ、女。
おれを恥ずかしめる算段か?

『なに?
 朝だし忙しいでしょ?』

この、相手を気づかいつつも自分の要求を通すやり方
人間関係を円満に進めるテクの1つだと思っている。

「別に忙しくないよ。
 日比野くん忙しい?
 それならいいけど…」

なに…?!
気づかい要求通し返しだと…?!
この女…やりおる…。

『いや、別に忙しくないよ
 暇をもてあましていたところさ。』

この我の弱さ
直さねばなぁ…。

女とスーパー内にある休憩場所に移動した。
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