人魚姫





――視界がぼやける…。


――見たことがない天井。


――鼻をつく、におい。




「――起きた?」


―――この声…。

「…………」

―――真季…。


手足を縛られていて、動けない。


口は、塞がれていなかった。



周りには、取り巻き達がいた。




「ふっ…、人魚姫ねぇ…。

まぁ、喋れないおかげで連れて来るのも楽だったわ」



< 26 / 40 >

この作品をシェア

pagetop