人魚姫



「はぁ〜〜〜〜。


あんたは、時雨が大切?
時雨が居なくちゃ生きていけない?」



那波からの意外な質問に、和紀は目を真ん丸くさせて照れながらも言った。





「うん……。

俺、時雨が居なくちゃ何もできない。
何もする気になれない」





―――――嗚呼。




これ以上の、言葉なんて、きっと無いんだろうな……。






< 37 / 40 >

この作品をシェア

pagetop