一方通行の恋


「やばーい……やっぱり寝坊したよ…」


だらだらと教科書をめくっていて眠れもせずに寝坊してしまった。

しかも読めてもない。最悪だ。

「10時待ち合わせなのに、確実無理だよね。」


あたしは自宅通い。

家から大学まで2時間もかかってしまう。


学校に週2しか行っていない最大の理由は何と言ってもこの通学時間の長さ!!!

まぁたぶんそれだけが原因でもないんだろうけど。



マッハで身支度をすませて電車に乗ったから遅刻は30分程度だなぁ。

忠伸もかっちゃんも下宿。
ほんとにうらやましい。


2人に待ち合わせ時間を30分ずらしてもらうように謝罪のメールを送った。






大学の体育館前で待ち合わせてたから急ぎ気味で集合場所に向かった。

時刻は10時25分。



「よかった~。まだ誰もいない」


遅れといて待たせるのは悪過ぎるもんね。
一応考える女です、並木万由子。


けど10時30分を過ぎても誰も来ない。



「…………まぁ仕方ないよね」


5分後、やっと現れたのはかっちゃんだった。






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