一方通行の恋
「おはよーゴザイマス」
「あっ、かっちゃんおはよう。今日は遅くなってごめんね。寝坊しちゃった」
部活生のかっちゃんはいつもジャージで学校に来る。
あたしは何気にジャージ姿の人に弱いのだ。
「いやいや仕方ないよ。遠いもんね?」
うっ、かっちゃんもしかしていいヤツ……?
単純なあたしは勝手にかっちゃんの株を上げていた。
「そういや山口は?まだ?」
「うん、まだみたい」
忠伸早く来てよ~。
2人だと間が持たない!!
「今日はどこでする?図書館は喋れないしな~」
「そういや昨日結局場所決めなかったもんね」
喋りながら勉強出来そうな場所を2人で考えているとケータイが鳴った。
「あっ、忠伸からだ。もしもし~?忠伸?今どこ~?」
『あぁ万由子ちゃん?俺今から家出るわ~。もう浪野も来てんの?』
「遅いっ!もう待ってるよ!!体育館前にいるから~」
まったく、いつまでたっても忠伸は時間を守んない。
まぁそれはあたしも一緒か。
「山口今から来るの?」
「うん。そうみたい~。忠伸もあたしもマイペースだからね、ごめんねかっちゃん」
この班、大丈夫かなぁ~