一方通行の恋

結局3人がそろったのは11時前だった。


一番遅れて来た忠伸が、来てすぐに
「腹減ったんだけど。メシ食いに行こ~」

って言い出したからあたしたちは今食堂にいる。



それぞれご飯を買って席についた。


「みんな~教科書読んだ?」

あたしが聞いたら2人とも微妙な感じ。

「えっ、やっぱ読んでねぇ?」
「俺あんまり……」

う~ん予想通り前途多難な気が。


「とりあえず、ほんと難しいから、やばいから!危機感持って!!!」


ご飯も早々に切り上げて、あたしたちは教室のロビーで教科書をまとめることにした。



「よし、とにかく皆、教科書読もう。話はそれからだよ」
「俺ちょっと家で読んだんだわ。結構めんどいのな」
「マジで、俺全然読んでないわ~」

………そういえばずっと気になってたんだけど、忠伸とかっちゃんってあんまり喋んないよね。
意外と忠伸人見知りだしなぁ。


忠伸は見た目とかつるんでる人がちょっと怖い感じだから、誤解されやすいけど実はすごい素直でいい子なのになぁ~。
もったいない!!!

よし、並木万由子、一肌脱いじゃいましょう!



< 12 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop