サクラミチ。
  「20日…」

鈴夏はカレンダーに書かれたしるしを指でなぞる。
そして、ほほ笑んだ。

―お祭りなんて、友達といったことあったかな・・・?
 
今年は今までと違う。
一人じゃない。
日向という恋人がいて、愛奈という友達ができて、太陽が帰ってきて。

―あ。初めてじゃない・・・

「たーちゃん…」

昔、2人で行ったことがあった。
夏祭り。

ふと、考えた。
すると、どんどんと疑問が出てきた。

―どうして帰ってきたの。
どうしてまた私の前に現れたの。どうしてまたそばにいてくれるの。
――――どうして私の前からいなくなったの?
―たーちゃん!
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