─Quality of love─

電車の乗客は少なく、俺はすんなりと座席にすわることができた。


車両には、30代くらいの生真面目そうなサラリーマンとすっぴんで気だるそうな顔をしているギャルと俺だけ。


電車の揺れに身を任せながら車窓から流れていく風景をぼーっと眺める。

ネオンの消えたビルや高層マンションがゆっくりと離れていく。
徐々にバカでかい建物の数が減っていき、ごく普通の民家がポツポツと建っている風景にかわっていく。


電車がゆっくり止まって俺は席をたった。

< 3 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop