─Quality of love─




俺は全身が1回大きく脈打ったのを感じた。



彼女の足下には







黒猫の死骸が横たわっていた。




おそらく野良猫で、車にひかれたんだろう。


顔に原型はない。

腹からは胃なのか内蔵なのかが飛び出している。

肉片と血がそこら中に飛び散っていて

口だけをカッと開いていた。



雨に打たれるその姿は、もう見れるようなものではなかった。



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