─Quality of love─
「……スパゲッティーすきなの?」
莉香は首をかしげながらオレンジジュースのストローを口にした。
「いくつ?中学生だろ?」
「14」
「家は?どの辺?ここの近く?」
「電車で二駅くらい」
「何か用事があって此処にきたの?」
「知らない」
どれも無愛想な対応で、目もくれない。
ファミレスにでも入れば謎の少女の正体も少しは暴けると思ったのだが、失敗に終わりそうだ。
暴くどころか、どんどん謎という海の中に沈んでいく。