─Quality of love─
電車に何分か乗れば、街について欲しい物は手にはいるし
親父の収入で金にも困らずにぐぅたら大学生もできてるし
親父譲りの切れ長の目とそれなりに高い身長のお陰で女にも困らない。
茶髪を黒髪になおし、無造作ヘアにしてからはさらに女が増殖した。



そんな日常を満たされていると人は言うだろうか?

確かに大学の友人に“潤はいいよな”と言われた回数は限りない。


人が指をくわえてみるような生活の真ん中に俺はいるのだ。



じゃあなんで俺の目にうつるものは空っぽなんだろう。

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