超現象管理人 風使い編

ASPHODEL5(アスフォデルファイブ)

広く整えられた部屋に佳伊がソファーに寝っ転がっている。
窓は大きく壁は白く天井は高く、高級感が漂っている。
すると携帯が鳴った。
｢はい｣
しかし携帯番号は知らない番号だ。
｢…もしもし？｣もう一度聞き返す。そこでピンてきた。
｢高露？｣
｢…うん｣
弱い声がホッとした感じで返事をする。
｢どうした？｣
｢あんた達って何かの団体なんだろ？｣
？と思いながら答える。
｢まぁ、そうだね｣
｢医療機関って、ある？｣
｢う〜ん医療機関はないなぁ。でも最先端の科学者が揃っているよ。どうした？｣
しばらく間があって苦しそうに高露は続ける。
｢莎羅が…病気なんだ。どこの病院でも原因不明って言われて…｣
｢どんな症状がある？｣
｢最初…1ヶ月くらいは風邪ひいたって言ってて、風邪薬もらったけど効かなくて…そしたらある日起きたら目が…｣
そこで高露の声が小さくなる。
｢黒目が真っ赤になってて…｣
佳伊にはその症状には心当たりがあった。