FLASH BACK
真剣に考える彼を見て、
あたしは
「は、」
と短く笑った。

何だよ、と不満げな声が戻ってきたから、
あたしは軽く手をふって応える。

「いや、ごめん。
 青春で良いなって思って」
「オバサンみたいなこと言うな」
「放っといてよ」

彼は堪えたような笑い声を洩らした。

「違うな。
 お前はオバサンじゃなくてガキだ」

「何よ、いちいち。
 うるさいな」
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