SAM-菊の花*
…………―――――
京を30分ほど歩いたとき、
……ジャリッッ――
数人の気配……
私はゆっくりと振り向く。
「女を襲おうなんて卑怯ですね。」
ふっと妖艶の笑みで言った。
すると……
浪士ら5人が細道から現れた。
「ははは。こんな真夜中を女一人で歩いてる方がおかしいんだ。」
少し大柄な男が言った。
「そうですか。私が悪いんですね。」
私はそう言うと漆黒の瞳を伏せた。
「ああ。おれらのせいじゃねぇ。」
また、大柄な男が言った。
すると、後ろにいた浪士達は怪しげな笑みを浮かべた。
「姉ちゃん苦しまずにいかせてやるぜ。あの世にナ!!!!!」
大柄な男が少し大きめな声で言った。
「ふふ……怖いなあ。男は。」
私の髪が大きく揺れた。