アニ☆コイ
「へぇ、それじゃぁ、おじさんの転勤で…」

「そうやねん。なんかな、親父が急に『真琴、転勤やで!!』ってワケわからんことほざき始めたと思たら、家にバカでっかいトラックが来てな。もう、あれはびっくりしたわぁ」

や、まぁ、転勤となったら引越業者がくるのは当たり前といえば当たり前だけど…

「で、あいさつしに学校に行った帰りに、なんか女の子が寝とるなーって思て、ずっと見てたねん。まさか、杏子やったなんてなぁ」

でも、あたしは引越なんてしてないし、この近くにいるって分かってたんじゃないの?

「んなわけあるかぁ!オレのマジでびっくりした顔、見たやろ??」

んー、確かに見たけど…

でも…そうかも。

よく考えたら、あの時のあたしたちはすごく幼くて…

もしかしたら、昔遊んだ思い出の場所も覚えていないのかな…
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