妹系男子。
高木がドアを閉めると一気に保健室は静かになった
静かなのも悪くはないね
………
リン「……暇」
………
………暇だよ
保健室のベッドに寝そべったのはいつぶりだろうか
以前の俺なら目立つのを嫌って
保健室で寝たりはしなかった
昨日のことがなかったら絶対なかった
リン「……昨日」
そういえば昨日は文化祭だった
あんなに楽しんだのに
時間の流れとは大変恐ろしい
…昨日のことを思い出そうとすると
進さんと鈴のことばかり
リン「…暇ぁっ」
返って来ない返事を待つ
多分、鈴も進さんも大丈夫!
……であってほしい
きっと干渉しない位が調度良いんだ
リン「……鈴」
今日は何故か頭から離れない
取り敢えず遅い時の流れに身を任せ
保健室の先生の言葉に甘えようと思う
ゆっくりと目を閉じて
躍動とも疲労ともとれる
微妙な深海にいざなわれて行くのだった