妹系男子。



とりとめのないことを
ダラダラと話していると

ようやく順番が回って来た



「次の方々どうぞ」


誘導に従って乗り込む


七色のリボンを付けたリボンちゃんも
この時ばかりは色褪せて見えた



レナ「リボンちゃん、可愛いね」

リン「そうだね」


いつもなら考えて言葉を選ぶけど

この時は高木に同意すべきだと思った



―――


――それからは無言


俺の予想だと高木は
ただ観覧車に乗りたかった訳ではない

現在がそれ程盛り上がっていないからだ



高木の言葉を待つ



―――


しばらく上って
頂上が見え始めた頃だった



レナ「さっき気まずかった??」


高木が唐突に口を開く



リン「まぁね」


同じことを考えていたから
俺も早く返事ができた



レナ「林さんとどこ行ってたの??」

リン「……え??」

レナ「こっそりどこか行ったでしょ??」



……バレてる



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