妹系男子。



朝起きるとやっぱり鈴はいなかった


置き手紙によると今日は父さんが鈴を送っていったらしい

――良かった



朝飯を食べるつもりにもなれず、準備を済ませてすぐに外を出た



校門の前で反対側から女子が来た


リン「中さん??」
ナカ「…鈴木君」

中さんは目を反らすと足早に歩き始めた


リン「待ってよ」
ナカ「何故です」

足を止めようとしない


リン「中さん!!」
ナカ「……」

思わず手を掴んだ


ナカ「…あの」
リン「えっと……話を聞いて」


中さんは俺の横で歩き始めた



リン「誤解したならごめん」
ナカ「…何がです」
リン「昨日のこと、メイド服。多分勘違いさせちゃった」


言うかな……俺の趣味



リン「詳しくは放課後言うね、ごめんなさい」
ナカ「大丈夫ですから」


中さんの顔はあの興奮した要素は皆無だった



今日も数学有るねとか、文化祭近いねとか、取るに足らない話を続けた



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