妹系男子。
過去と向き合うことは。

イチ






教室の外からも聞こえる声

盛り上がっていた



………


俺は忘れていなかった


……ユカの声



確かに集団の中に聞こえた



イチ「麟太郎、開けるか??」

リン「……うん」


イチが扉を開けた



「おい、市川も来たぜー」
「お前も転校生見に来たのか??」


イチ「ま、そんなとこー。鈴ちゃんは??」


「鈴ちゃんは仕事に抜けたよ」
「そういえばお前ファンだっけ」
「弟も来てんじゃーん」



イチって人気者

イチが話してる隙間から
俺は教室を覗き込んだ


鈴は仕事に行ったのか



ヨシ「いるか??」

リン「…んー」


見回すけど知らない顔ばかり



「鈴木君??」

リン「うぉっ!」


後ろから名前を呼ばれて驚いた



リン「…林さんか」

林さんだった


アキ「どうかした??鈴ならいないよ」

リン「鈴に会いに来たんじゃないんだ」



――その時だった



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