妹系男子。
アキ「どうして謝るの??」
林さんは足を止めた
ちょっと歩いてそれに気付いた俺
振り返った時の距離はそんなになかった
リン「…嫌な思いしなかった??」
アキ「大丈夫」
今日で二回目の“大丈夫”
アキ「鈴木君は、何もなかった??」
リン「うん、羨ましがられたけど」
アキ「何それー」
林さんが笑った
良かった、元気がない気がしてたから
アキ「鈴木君のファンは怒ってるよね」
林さんは笑顔は消さずにうつむいた
リン「ファンなんていないよ」
ファンクラブの存在が頭をよぎった
アキ「いるよ、鈴木君有名人だし」
リン「前も言ってたよね」
初めて話した時に俺を“有名人”だと
リン「有名人なのは林さんだよ」
学校一可愛いんだから
…とは言えず
アキ「嫌がらせされたりして」
リン「そんなことある訳ないよ」
俺にはただの“楽しい冗談”だった