妹系男子。
その腕が更にきつくなったから
リン「……林さん、解らない」
俺は本心のままに口を開いた
だって難題過ぎる
俺に来て欲しくないけど
嫌いにならないで欲しいなんて
………
アキ「……ごめん」
林さんは手を離した
うつむいていて表情は伺えない
アキ「私馬鹿だから、意味解らないね」
ヘラッと笑って
涙をぬぐったハンカチを俺に返す
アキ「洗いたいけど、もう会えないから」
林さんは涙声だけど
その瞳が揺らぐことはやっぱりなくて
リン「良いんだ……もう来ないね」
………
俺は弱い人間
駄目な奴
もう振り返らない
そんなくだらない意地を張って
まだ数分しか経っていないけど
そそくさと退室した
進さんとヨシと雑談を交わし
これもまた数分で帰路に着いた