妹系男子。
ナカ「言っちゃ駄目!!」
俺の開いた口は塞がらない
ナカ「二人の秘密なんですよ?!」
こんな大きな声でしかも敬語も外れて
中さんが
リン「……あの」
―――
ガタンッ
その時、扉が動く音がした
―――
―――
―――
リン「林さん?!!」
扉の隙間には林さんが見えた
リン「待って!!」
俺が林さんの存在に気付いたのと同時
林さんは走り出した
リン「林さんっ!!!」
がむしゃらに追いかけた
足の遅い林さんだから
割りとすぐに追い付ける
リン「ねぇっ、林さん!!!」
俺は彼女の手を引いた
そこで逃げるのを諦めて
林さんはやっと立ち止まった
リン「……何で逃げんの??」
林さんはうつむいた
冷たい手
リン「……もう会わないって言ったのに……ごめん…でも……」
俺はまとまらない思いに支配された