妹系男子。
アキ「……中さんは知ってるんだ」
リン「……え??」
林さんは俺を見上げた
アキ「二人の秘密って言ってたもんね」
リン「…ねぇ、何か勘違いしてない??」
アキ「勘違いって何よ??」
林さんは俺の手を振り払った
何かに締め付けられる思いがした
リン「林さん聞いて」
アキ「中さんは駄目だ、って言ってたよ」
林さんは、ふてくされて顔を背ける
リン「中さんは関係ないよ」
アキ「関係なくないんじゃないかな」
リン「中さんとはまだ何も…」
アキ「まだ?!」
俺は口を滑らせてしまった
駄目だ、しゃべればしゃべる程
リン「……ごめん」
アキ「……謝らないで」
俺は忘れていた
昨日まで話すのはおろか
目を合わせることも
近付くことも叶わなかったこと
リン「中さんとは本当に何もないよ」
俺は林さんの表情を伺った