妹系男子。
好きだと言ってよ。

イチ







開けた扉からは勢いよく風が吹き込んだ


そういえば寒かったっけ



イチ「話って何??」

イチはフェンスの前まで行って振り返る



リン「……イチ、ごめん!」


俺は頭を下げた
深々と、勢いよく



イチ「……えっ、ちょっ!」

イチは驚いて俺の姿勢を戻そうとする



リン「まじ、本当にごめん」


姿勢を戻した俺はイチの目を見た

久し振りに合った目は
動揺の色を隠しきれていない



イチ「……何で、何で謝んの??」

リン「俺のせいで、ヨシと喧嘩したんだろ」


俺の頭には二人の喧嘩の映像がよぎった



イチ「……麟太郎」

リン「俺のこと、ムカついたよな」


イチは目を丸くしていたけど
途中で視線を落とした



リン「イチの思いも知らないで」



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