妹系男子。



イチ「おい、麟太郎」

イチが俺の方を振り返る



イチ「行けば??」


俺は闇を拓かれる思いがした



リン「……イチ」

イチ「その方が面白い」


イチの後ろに見えるクラスメート達も
悪戯な笑みを浮かべていた



リン「……自習しないと」

イチ「お前、昨日サボったって聞いたぞ」


イチは鼻で笑って俺の肩を押した



イチ「行けよ、馬鹿」


リン「……馬鹿じゃねぇし」



俺は早足で教室を出た

まだ先生の背中は見える



「鈴木君!」

俺はその声に振り返った


リン「中さん?!」


中さんも早足で廊下に出て来る



リン「どうしたんですか??」



中さんは俺の目を見た


毎日コンタクトにすれば良いのに



リン「……あの??」


中さんは何も言わないで目を泳がせた



リン「中さ…」

ナカ「私!!」


中さんが普段では考えられない
大きな声を張り上げた



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