妹系男子。
大きく息を吸う
胸の奥がチクリと痛んだ
この階段を上れば林さんがいるだろう
俺はまず静かに近付く
そしてそっと声をかけるんだ
『どうしたの??』って
そしたら彼女はきっと微笑んで
『大丈夫』
そう言うのだろう
そして二人は……
………
………
………
どうなる??
そこにはどんな展開が
待ち受けていると言うのだろう
そして俺は何に期待しているのだろう
イチや鈴の励ましを本気にしたりして
俺って可哀想な奴
………
………
………
でももう決めたんだ
俺は階段に足をかける
それからの歩みは自然と進んだ
一歩一歩を踏みしめる
……もう最後かもしれないから
………
………
彼女のいる方向へと歩みを進めるのは
階段を上って行く
窓から射し込む光が俺の影を見せた