妹系男子。
扉を開けると
目の前に林さんが座り込んでいた
冷たい風が吹いているのに
リン「寒くない??」
アキ「寒いよ」
俺は林さんの横に
同じく校庭を見る様にして座った
アキ「授業抜けたんだね」
リン「うん」
アキ「どうして??」
林さんの目は遠い雲だけを見ている
俺の存在なんか気にもとめないで
本当に俺に質問しているのだろうか
リン「誰かが授業サボっちゃったから、先生の代わりに注意しにね」
アキ「わー、絶対私だね」
林さんは笑って今度は俺の目を見た
リン「何してたの??」
言葉に困った俺は
ありきたりな質問を投げ掛ける
林さんはその言葉に目を反らし
立ち上がってフェンスの方に歩いた
アキ「…わかんない」
林さんは立ち止まると
一瞬何かに躊躇してからそう言う