妹系男子。
だが向こうの声は聞こえる
勿論、林さんにも
リン「う・る・さ・い」
他のクラスの人達に気付かれない様に
教室を振り返って口パクで言った
だけど教室の奴等はニヤりとしただけ
目を反らしはしない
教室を見ていると先生とも目が合った
先生は一瞬厳しい顔をすると表情を緩め
また真面目な面持ちを取り戻した
アキ「…後で呼び出されちゃうね」
リン「…そうなるかなー」
こんなに堂々とサボっちゃったら
先生達も生徒もあきれてしまうよね
アキ「……ごめん」
リン「…何で謝んの??」
林さんは少し申し訳なさそうに
フェンスに両手をかけた
アキ「私がメールしなかったら、鈴木君は来なかったでしょ??」
上目遣いってこんなにも恐ろしいのか
ただでさえ大きな目が増して大きい
リン「……どうだろう」
一瞬見とれて返事が遅れた俺は
ごまかす様にそう漏らした