妹系男子。



リン「……だって…俺…」



俺が入院を勧めたりしなければ


鈴とだって父さんとだって
もっと頻繁に会えただろうに



俺はそれが解っていて


……拒んだ



入院することが母のため


そう言い訳して



俺は



母を独占しようとした



………



というより



自分を見てほしかった



………



………



………



鈴の様に
努力が報われることのない俺を


父の様に
家族の役に立てない俺を



………



………



卑しくも


二人と等しく扱ってほしかった



同等に評価されたかった



………



―――



―――



ハハ「……麟太郎」


母さんは細い手を震わせながら
俺の方へ伸ばした

その手を掴んだ俺はその冷たさに驚いた



ハハ「…有り難う」


母さんは微笑んで見せた



細くなったまぶたの隙間に涙が浮かぶ



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