妹系男子。



リン「……嫌だよ!」

俺はもう何が何か解らなくなっていた



母さんの生と死

それが全て



リン「…そうだ!もう少ししたら鈴も来るから、父さんだって!!」



母さんはまた笑顔を浮かべた

今度は大分弱っていたけど



ハハ「麟太郎」

リン「…うん??」


母の手を両手で包んで
俺は母との距離を詰めた



ハハ「麟太郎がいてくれればそれで良いよ」



………



………



………



一瞬だけ目を見開いた

そして涙が再び視界を覆う



母さんには解っていたのだ


俺が何を考えていたかも

俺が嘘を吐いたことも



………



………



鈴には何と言おう

父さんとはどうやって連絡を取ろう



俺の頭の中からは

鈴と父さんがここに来る
という選択肢は既に消えていた



そしてようやく理解し始めていた



………



………



母さんの死



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