妹系男子。
林さんの考え方とか泣き声に触れて
思い詰めていた理由が解らなくなった
リン「……俺、おかしい??」
林さんは赤い目で俺を見つめた
アキ「……少し」
リン「まじで??」
アキ「あっ!…いやぁ……うん」
俺はまた笑顔を漏らした
こういうところは嫌いになれない
アキ「ちょっとだけ独特」
林さんも笑ってみせた
リン「林さんもね」
俺達は笑い合った
先程まで暗い話で泣いていたのに
リン「あーあ、馬鹿らしー」
アキ「え??」
リン「俺さ、俺だけが家族にいらない奴だ、って思ってたんだよね」
俺はこんなことも
笑って言える様になっていた
アキ「……どうして??」
彼女はまた泣きそうな顔になる
優しい人なんだ
俺はその柔らかい髪に指を通した
リン「俺とは違って鈴はアイドルだし、父さんは稼ぎに出てるしね」
アキ「麟太郎君だって……」