キミの隣に僕がいる

「ほんと、

最初は目がおかしくなっちゃったんじゃないかって思った。


聖がいたと思ったから…。

それに、小説とかドラマだけに、

そういう似た人が現れるって思ってたから。

信じられなくて、

いつの間にか教室を出てる自分がいたんだ。」


ふと、月を見上げる優貴。

「雅が、屋上でカケラについていった時、

本当に驚いたの。

聖が…聖が帰ってきたのかなって…。

でも、それは違くて…。

咲さんから聞いたんだけどね?

雅は十字架の持ってるんでしょ?

私の部屋に置いてあるのと同じの。

あれは私が聖にあげたやつだったんだ。

でも、事故の時に割れたの。」
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