キミの隣に僕がいる
「へぇ…俺が1位とか、
先生が字を打ち間違えたんじゃね?」
まだ納得できない。
ありえないだろ。
「間違ってねぇからっ!
雅は、聖より頭いいんだなっ!」
「いや、高瀬くんの方が頭はいいんじゃねぇの?」
「まぁ、アイツがテストで間違えるのは、
ただのボンミスだからなぁ。」
きっと、高瀬の顔を思い出しているのだろう。
悟の表情はすごい優しい。
つい、数日前に明かされた優貴の過去。
悟たちは2人で話せるようにと席をはずしていたらしく、
もうすべてを知っている。
そして、
悟はたまに高瀬の話を俺に聞かせてくれるようになった。
話しているときの悟の笑顔は、
すごく優しい。
懐かしそうに、話すんだ。
でも、時々悲しい顔をする。
それはきっと俺が高瀬に似ているから。