キミの隣に僕がいる
「優貴?」
優貴は、俺にどんどん近づいてくる。
目の前に来た優貴は、目に涙を溜めていたんだ。
「聖、ごめん。今は話せない…でも、ちゃんと話すから。」
優貴の涙が床に落ちた。
「それと、悟…ありがとう。でも大丈夫だから。」
優貴はそう言って悟に礼を言ったんだ。
ちゃんと話すって何?
今は無理ってどういう意味だよ。
でも、これ以上もめても意味がないと思った俺は何も言わなかった。
「雅、ごめん。」
「いいよ。俺も怒鳴ってごめん。」
2人でお互いに謝る。
「雅くんが学級委員でいい人は承認の挙手をしてください!」
先生の言葉に次々と手を挙げていく。
「じゃ、全員一致で決まり!あとの委員決めは2人に任せるね。」
悟は自分の席に戻り、先生は優貴の席に座りにいった。
「聖、ごめん。」
「なんで優貴が謝んの?」
「だって、全部私のせいだから。」
その言葉を言った優貴はスカートをギュッと強く握って、
肩が震えていたんだ。