キミの隣に僕がいる

「ごめん。何でも、ないから…。」

ハンカチで涙を拭いて「ありがとう。」と西崎に言っていた。

キーンコーンカーンコーン

タイミング悪くチャイムが鳴った。

「まっ、とにかく明日のテスト頑張ろうな!」

悟が、俺たちのテンションを高めるために言った。

悟は無理してまで、自分よりも俺たちのことを考えて、

そんなことを言ってくれたんだ。




テスト当日。

待ち合わせの場所で俺は悟を待つ。

悟とは、待ち合わせして一緒に学校に行くという約束がいつの間にかされていた。

まぁ、悟と一緒にいるとなんか落ち着くし別にいいんだけどな。

「雅ー!待たせてごめんっ!」

「大丈夫。早く行って勉強しようぜ?」

「そうだな。」

今は7時。

テスト当日ということで校内にある図書室で勉強することになっている。

学校に向かいながら、テスト範囲のことを適当に言い合って確かめる。

学校に着いたらすぐさま駐輪場に自転車を置いて校舎に向かった。

「なぁ、まだ7時だけど入れんの?」

テスト1週間前からテスト終了日までは、部活動も禁止されていて、

校舎が開くのは7時45分のはず。

「大丈夫。先生に許可もらってんだよ。」

なんか、急に悟るが怖くなった。

普通、許可とかもらえるかよ。

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