キミの隣に僕がいる
「悟!雅くんおはよ。」
教室に行くと、西崎が挨拶してくれた。
『『はよ。』』
「2人とも、今日は遅かったね。」
俺たちは自分の席に鞄を置く。
「遅いって言うか、図書室にずっといた。」
悟がそう言うと、
「図書室っ!?何で言ってくれないのー!」
俺の隣で参考書とにらめっこしていた優貴が急に言い出した。
俺たちが来たときは、一言も挨拶してくれなかったのに、
勉強の話になると急に加わるとか…。
「だって、優貴なら大丈夫だと思ってたし。雅と仲良く2人でイチャイチャしたかったの♪」
『『『キモイっ!!!!』』』
俺たち3人の声が教室に響いた。
そのせいでみんなが悟の琴を凝視する。
「何でもねぇよ!」
悟はみんなにそう言って手で払うようにシッシとした。
「雅、悟のこと好き?」
「さっきので気が変わった。好きじゃないな。」
「雅ー…冗談だってばぁ。」
「キモイから寄るな。お前といると俺までそんな風に見られる。」
若干なみだ目の悟がジーッと俺のことを見てくる。